YOMEBA

読書のおともに

※ 当ブログはAmazonアソシエイトを利用しています

2024-01-15から1日間の記事一覧

日暮れのあと(小池真理子)

喪失と再生を描く小池真理子の短編集『日暮れのあと』。直木賞作家の実体験に根ざしたリアルな物語が心に残る。主人公たちが抱える心の移ろいとその景色が深い余韻を生む。7つの物語が紡ぐ人生と愛の悲喜こもごもを、美しい風景描写と共に堪能できる一冊。

毒殺の化学(ニール・ブラッドベリー/五十嵐加奈子訳)

化学物質が生命に与える影響を探究した「毒殺の化学」。医療と犯罪の狭間にある毒物の二面性を、専門家ニール・ブラッドベリーが解き明かす。インスリンやアトロピンの例を交え、科学的な視点で毒の世界を深く探る。毒に魅せられた者に、その理解を深める洞…

案山子の村の殺人(楠谷佑)

大学生コンビ作家の宇月理久と篠倉真舟が謎を解く犯人当てミステリー。秩父の宵待村で連続する案山子を巡る事件の真相を追う。密室とクローズドサークルが絡む難解な謎、読むたびに深まる伏線と叙述の技巧に注目。転換が必要な仕掛けが光る作品。