YOMEBA

読書のおともに

※ 当ブログはAmazonアソシエイトを利用しています

2024-01-07から1日間の記事一覧

ヒロイン(桜木紫乃)

桜木紫乃の『ヒロイン』は1995年の毒ガス散布事件から逃亡する女性信者の17年間を描くフィクション作品。宗教団体に身を置き、次第に犯罪へと巻き込まれていく彼女の、他者への依存と自己の主体性を失った生活が浮き彫りにされる。逃亡と罪の重さを問う物語…

人間国宝という生き方(渡辺紀子)

人間国宝である工芸作家たちの半生と創作への情熱を追った『人間国宝という生き方』を紹介。森口邦彦や室瀬和美、伊勢崎淳ら30人の匠の言葉と作品への姿勢を通じ、伝統工芸の真髄とその生き方を学ぶ。工程の写真も豊富で、工芸に込められた人生観を垣間見る…

近代日本美術展史(陶山伊知郎)

日本の美術展がどのように社会影響を与え、文化発展に寄与してきたかを探る「近代日本美術展史」(陶山伊知郎著)。明治から現代に至るまでの美術展の歴史を追い、大規模な展示の舞台裏や美術文化への深い洞察を提供します。美術と近代日本を知る、重要な一…

ハンティング・タイム(ジェフリー・ディーヴァー/池田真紀子訳)

追跡劇の巨匠ジェフリー・ディーヴァーの最新作『ハンティング・タイム』の紹介。21回のどんでん返しを含む、息をのむ物語。懸賞金ハンター、コルター・ショウが登場し、失踪した母娘や組織による追跡戦を展開する。緻密なストーリーテリングが魅力の本作を…

特攻服少女と1825日(比嘉健二)

平成初期の不良少女たち「レディース」のリアルを描いた比嘉健二のドキュメント。『ティーンズロード』編集長の視点から、彼女らの生きざまを肉声で綴る。不良文化の隆盛と衰退、社会の縮図としての居場所の大切さを考察する。

死と後世(サミュエル・シェフラー/森村進訳)

人間の死と未来の世界の関係性を探求したサミュエル・シェフラーの『死と後世』。もし死後の地球がなくなるとしたら、私たちの行動はどう変わる?哲学的問いを通して、人生と存在の意義について考えさせる作品。森村進の翻訳による日本語訳で、新たな洞察が…

歩く亡者(三津田信三)

緻密に織り交ぜられたホラーとミステリ、昭和30年代を舞台にした三津田信三の連作短編集「歩く亡者」。怪異民俗学研究室を中心に展開する物語は、読者を深い恐怖と謎解きの世界へ誘う。他のシリーズとの繋がりも感じさせる本作の魅力を解き明かす。